Hacca no Nacca
DAYLIGHT
◆ハンドアウト
シナリオ『BIRTHDAY』をせずシナリオ『DAYLIGHT』からする場合、このハンドアウトを渡してどのような状態なのかをPLに提示しなければならない。
◆内容
誕生日を何度も繰り返していた。
夢であってほしいと思う悪夢を探索者は見ていた。
同じニュースが流れ、変わったことをしても無かったことにされていた世界。
唯一違ったことと言えば、KPCである。
誰よりも早くに『ここが異常である』ことに気づいており、永い一日を独りで苦しみ続けていた。
何をしても『この異常な世界』から抜け出せなかったと限界を迎えていたKPC。
自分以上に苦しんでいたKPCはどうなってしまったのか?
自分は一体どこにいるのだろうか?
・KPCは限界を迎えているからか、「バケモノに見張られている」と探索者に告げている。
・KPCの精神は既に限界を超えており、タイムリミットが近いことを探索者は感じ取っている。
・探索者の目的は「NPCの救出」である。
◆重要資料
シナリオ『DAYLIGHT』の真相を知るために必要最低限の資料を獲得しなければならない。入手できていない場合はなんらかの方法で用意した方がいいだろう。
・旧所長室/所長室で見つけられる『鉱石について』
・所長室で見つけられる『日誌』
・資料室で見つけられる『DAYLIGHTに関する資料』
他資料は現状の補完であるため、見つけていなくても問題は然程ないだろう。
KPの裁量で情報の付け足しを行って構わない。
再捕獲後のKPCの様子が書かれた資料があってもいいし、脳缶になって接続してみたNPC達の経過観察資料があっても構わない。
◆時間制限
KPCをすでに脳缶にするかしないかはKPの裁量に任せる。
まだ脳缶にしていない場合は、KPCに時間制限を設けるといいだろう。
深夜0時から探索者は目覚める。
1時間30分後、館内放送が流れる。
「55 56 57 58 の人体実験を開始します。担当はただちに準備を行ってください。」
目覚めてから2時間後、ランダムに選んだKPCを脳缶にし始める。
この時点ですでに頭を開かれているため、元に戻すには<医学>-20に成功しなければならない。失敗した場合は、探索者の目の前で息を引き取るだろう。
もし阻止できた場合、KPCの実験準備が始まってから4時間後に他の部屋にいるミ=ゴが様子を見に来る。ミ=ゴが死んでいることに気がついた場合、児山累に知らせるだろう。
彼が侵入者がいることにが感づいた場合、ミ=ゴにバイオ装甲や電気銃を身にまとわせ戦闘に備えさせるかもしれない。
◆協力者ミ=ゴの知る情報
彼はミ=ゴ達のリーダー的存在である。
地形把握ができており、また今回登場するミ=ゴの中でも最も優れた技術者である。
身体が小さい個体という理由でバス事故が起きる2カ月前に解剖実験を施された。
実験は1カ月行われ、最終的に外皮がほとんど壊れてしまったために、使うことがなくなったマウス実験室に放置されていた。
価値観
数字や時間、大きさや見えている色、倫理観は人間と異なる。また、地球固有の名称を告げても理解できないだろう。
知っている情報
・「動物を軽くする」実験を行っている
・自分たちを操っている人間は、ミ=ゴの持つテクノロジーを利用している
・多くの人間を捕えたこと
・地下/地上の間取り
・4日前から探索者たちを起こすために実験室に籠っている
◆地上1階
ここは旧児山研究所である。
マウス実験室やミ=ゴが来訪するまでの研究資料を発見することができる。
現在地上階は肉体を持っている人間の仮置き場兼実験施設となっている。
地下はミ=ゴの手が加わり、増改築されている。
◆旧実験室1
探索者たちが目覚める実験室である。
白を基調とした部屋にはむきだしのケーブルが雑然と張り巡らされており、それは床にもはびこっている。
探索者たちはこの光景を見て、清潔感よりも無機質さを感じるだろう。
壁際には石板のようなものが一面に並べてあり、それらは絶えず不規則に明滅している。
石板のようなものは、この室内にある収容装置のコントロールパネルであり、中央管制室につながっている。
<コンピューター>や<電子工学>を成功すると、この石板が電気信号をどこかに送受信していることと、人間にはこの石板を扱うことが不可能であることがわかる。
このコントロールパネルを扱うことができるのはミ=ゴだけだ。
実験室にあるカプセルを、中央管制室に気づかれないように開錠するには最低でも1日はかかる。
部屋には4つの収容装置がある。
その装置は、SF映画でありそうなコールドスリープのカプセルに酷似していた。
カプセルの中にはぬるま湯のようなゼリー状のような透明な液体で満たされており、何本かのチューブが浮いている。
探索者の衣服は収容装置の近くに落ちている。ポケットに入るものなら持っていても構わない。
自身の身体に小さな擦過傷があるのを見つけることができる。
<目星>に成功すれば、この部屋に収容されていた人間の右手の甲には『21』『22』『23』『24』とナンバリングされていることに気がつく。
探索者の人数が4人以下の場合、探索者が眠っているカプセル以外にもNPCが入っているが脳出血で死亡している。
探索者は目が冴えても何故ここにいるのか、今日の日付すらわからない。
前日譚『BIRTHDAY』のことは覚えているがここに来るまでどのように過ごしていたのかを思い出すこともできない。
コントロールパネルの前には人間に擬態したミ=ゴが座り込み、中央管制室の目を掻い潜って探索者たちのカプセルを開錠していた。
頭に包帯を巻き、片腕はせわしなく石板を動き回る。
右腕の関節から先がなく、足はだらりと投げ出されていた。
全員のカプセルを開錠し終えると、ひと息つき探索者たちへ振り返る。
彼はこの施設の概要と地下にKPC達が捕まっていることを伝え、事件の首謀者を捕えてほしいと探索者たちに頼みこむだろう。
◆旧実験室2~5
探索者が眠っていた実験室と同様にカプセルが4つ設置されてあり、壁際に光る石板が並んである。
すべてのカプセルに眠っているNPCが入っている。
この部屋にいるNPCの脳は既に抜き取られているが、ぱっと見ただけではわからない。
<目星>に成功すると大小はあれど擦過傷と思われる傷がどのNPCにもついている。
この傷はバス滑落事故の時にできたものだ。
旧実験室5には争った形跡があり、部屋のところどころに血痕がついている。
また、壁や床には鎌のような刃物で穿ったような傷がついている。
◆廊下
ダークブラウンの木造家屋である。
旧実験室5の扉の前には点々と血液が落ちている。
血液は既に乾いているようだ。
捕獲される時にKPC達が暴れたときに付着した血痕である。
他にも争いの痕跡を見つけることができるだろう。
玄関の隣には白塗りのエレベーターがある。
エレベーターは10人ほど載れる広さがある。
◆マウス実験室
明かり窓がなく、埃が積もった部屋である。
埃がかかった薬棚の前には、無造作に数百ものケージが積まれている。
ケージの中はほとんどが空っぽであるが、作業台にあるケージの中にはマウスが1匹いた。
そのマウスは近づいても逃げる様子はなく、ケージが開いても逃げだそうとせずおとなしい。
ネズミの後頭部の骨と皮がなく、頭の中身を覗くことが可能である。
頭の中に脳みそはないが、マウスは生きている。
SAN値チェック(1/1d3)
ケージの近くに埃の積もった走り書きのメモが置かれている。
マウス
脳を抜いても、体は生きている
体を破壊しても、脳は正常に働く?→〇
脳抜きや人間でもできるのではないか?
◆旧所長室
しばらく人が入っていないのか扉を開けると埃が舞った。
部屋の壁には天井まである本棚があり、書類が積まれた机、毛布と枕の置かれた簡易ソファで部屋は構成されている。
<目星>に成功すれば、机の上に児山累が発表した論文やマウス実験成果の書類があることに気がつく。
児山累が発表した論文は、複数人の意識集合体を編んで仮想ネットワークを構築し、肉体がなくとも仮想ネットワーク空間で生き続けることが可能なのではないか、という非現実的な内容が冒頭に書かれていた。
論文の中身は素人が読んでも机上の空論だということがわかる。
マウス実験の成果はある日(ミ=ゴが来訪して一月後)を境に思った通りの結果を残せたようで、書類には境目の日から2カ月の間の結果はすべて良好と書かれている。
不眠によるマイナス補正がかかっている者がいる場合、目星に成功すればソファに精力剤があるのを見つけることができる。
精力剤を使えば、1d6時間マイナス補正がかからなくなる。
本棚にはほとんどが脳科学に関する研究書や解剖学に関する研究書が並んである。
<図書館>が成功すると、研究書に紛れるように数冊のノートが入れられているのを見つける。
1冊のノートを読むのに1時間経過する。
1冊のノートの表題には<脳抜きに関する研究資料>と書かれている。
また別のノートの表題には<鉱石について>と書かれている。
脳抜きに関する研究資料の要旨
・脳抜きは全身を甲殻類のような殻で覆われた知的生命体である。
・羽根で飛行していると思われる。
・人間の海馬にあたる部位を破壊すると、石の効果を受けなくなってしまう。
・脳抜きは先進技術をすべての個体が有している。
・生物の脳と肉体の分離を行うことが可能。
・肉体や脳の保存液を大量に保有している。
・脳抜きの作業を見ても、技術を盗めそうにはない。脳抜きに作業を任せる他ない。
鉱石についての要旨
・鉱石に人間の体を密着させ、命令を頭に思い描くだけで脳抜きが行動する。
・鉱石がある限り脳抜きは指示通り働く。
・一定の距離を離れると命令が効かないが、麓へ下りる程度なら問題はないようだ。
・石に関する民話や伝承は残っていなかった。
・脳抜きはこの鉱石を求めているようだ。注意しなければならない。
◆地下研究エリア
ミ=ゴを利用した研究が現在も行われている。
地下はすべて増築されたエリアで、ミ=ゴの建築技術が利用されている。
廊下の天井にはケーブルが縦横無尽に蔓延っており、それは壁にまで伸びている。
すべてのケーブルは淡く明滅を繰り返しており、不気味に感じるだろう。
ミ=ゴが来訪してからの資料や児山の日記を発見することができる。
◆実験室1・5
KPCたちがそれぞれ捕らえられている実験室である。
探索者が眠っていた実験室と同様にカプセルが設置されてあり、壁際に光る石板が並んである。
すべてのカプセルには眠っているNPCがいれられている。
3日目夜で目を覚ました探索者がいる場合、その探索者の数だけKPCはいない。
いないKPCは解剖室で脳缶にされる直前である。
『BIRTHDAY』で4日目に突入していないKPCはまだ脳缶になっていない。
見張りのミ=ゴと戦闘が始まる。
実験室1のミ=ゴ
STR7 CON5 SIZ10 INT14 POW13 DEX10
移動 7/飛行 9 耐久力8 DB±0
武器
ハサミ30% ダメージ1d6及び<組付き>
装甲なし
ただし貫通武器は最小ダメージ
正気度喪失 0/1d6
実験室5のミ=ゴ
STR12 CON10 SIZ10 INT13 POW14 DEX12
移動 7/飛行 9 耐久力11 DB±0
武器
ハサミ30% ダメージ1d6及び<組付き>
装甲なし
ただし貫通武器は最小ダメージ
正気度喪失 0/1d6
◆実験室2・3
探索者が眠っていた実験室と同様にカプセルが4つ設置されてあり、壁際に光る石板が並んである。
カプセルには眠っているNPCがいれられている。
どのNPCも脳は抜き終わっている。
<医学>に成功すれば、カプセルの中に眠っている者の中には骨折している人間もいる。
地上のカプセルに収容されているNPC同様に擦過傷が見受けられる。
◆実験室4
探索者が眠っていた実験室と同様にカプセルが4つ設置されてあり、壁際に光る石板が並んである。
この部屋のコントロールパネルは壊れており、どのカプセルにも人は入っていない。
◆資料室
部屋には本棚が複数あり、その本棚には膨大な量のファイリングされた資料が収められている。
<図書館>に成功すれば、ここでは<被験者状態リストと試行実験に関する経過資料>と<『DAYLIGHT』に関する資料>と<脳抜きの技術理解に関するレポート>を見つけることができる。
1つの資料を読むのに1時間経過する。
<被験者状態リストと試行実験に関する経過資料>
日付とナンバーが書かれているリストである。
ほとんどのナンバーには良好と書かれている。
以下の資料には良好と書かれている日以外を取り上げている。
被験者No.01~No.20は滑落事故により死亡した乗員である。
No.21~No.24は旧実験室1で眠っていた探索者たちである。
No.55~No.58はKPC達である。探索者が4人以下の場合、KPCのナンバーは探索者と同数になるように減らす。
被験者状態リストと
試行実験に関する経過資料
〇月×日(バス滑落事故日)
No.01~No.20 死亡
No.21~No.58 収容 確認済
〇月×日(翌日)
状態の悪いものから順に脳抜きを開始。
No.25~No.29 実験 失敗 廃棄
〇月×日(事故日から1週間後)
No.21~No.24 テスト実験開始
問題点あり 被験者状態 良好
No.01~No.20 実験 失敗 順に処分
〇月×日(事故日から10日目)
No. 55~No.58 動作不良による脱走
脱走判明より5時間後捕獲
『DAYLIGHT』に関する資料
人間の脳を基軸に仮想ネットワーク空間を構築できるか試行実験を行う。
No.25 脳の処理が間に合わず
複数の脳を基軸に行う。
No.26~29 失敗 原因不明
No.26 No.27 失敗
複数の脳を軸に仮想ネットワーク空間の構築は困難である。
脳抜きの脳を利用し、仮想ネットワーク空間を構築。異常ナシ。
比較的状態のよいNo.21~No.24を用いて、テスト実験を始める。
経過観察は中央管制室に一任。
システム名、人類の発展、人類の夜明けを願い『DAYLIGHT』と命名。
脳抜きの技術理解に関するレポート
脳抜きが未知の技術を利用するときは、頭部と思われる部分から細い管のような触手を伸ばし作業に取り掛かる。
材料自体はありふれたもののため、この触手が技術発展のカギに違いない。
触手はいくらでも出せるのか、いくらちぎっても生えてくる。
おそらく触手を液状化させ、材料自体の材質を変化させている可能性がある。
要研究。
この脳抜きはもう使えない。
次の脳抜きと言いたいところだが、脳抜きは貴重だ。
脳抜きの力で仲間を呼び寄せることはできないだろうか?
試す価値はあるだろう。
◆所長室
机と簡易風呂とベッドが置かれている。
すべての部屋の中で最も生活感があり、部屋は整頓されている。
机の上には仕舞われていない日誌とパソコンがある。
インターネットにはオフラインのパソコンである。
不用心なことにパソコンにパスワードはかかっておらず容易に見ることができる。
<コンピューター>や<図書館>でパソコンの中にまとめられている資料を読むことができる。
地上階のノートの内容や資料室のデータが簡易にまとめられているため、これらの資料を1時間で読むことができる。
既に読んでいる場合は時間はかからない。
日誌は単調なコメントが目立ち、その日実験した内容が書かれている。
日誌をすべて検めて読むには1時間かかる。
<図書館>に成功するとその日誌の中でも探索者が特に気になった内容をいくつか発見できる。
〇月×日
滑落事故より4カ月前
息抜きに散歩をした。
壊れた祠に幾何学模様の浮かぶ美しい石を見つけた。
見捨てられた場所に飾っているのも勿体ないので持ち帰る。
知り合いに加工してもらって、腕輪にでもするか。
〇月×日
滑落事故より3カ月前
甲殻類の怪人が現れた。
疲れていたからか、特に気にはならなかったが。
どうやら何かを探しているらしい。
彼らの乗り物を見るに、技術は人間よりも優れているだろう。
彼らの技術を私の実験に利用できないだろうか。
〇月×日
ミ=ゴ来訪翌日
あれらの様子がおかしいと思ったら、この宝石を持つ私の言うことをきいているようだ。
なぜかは不明だが、一旦マウス実験を停止し、こちらのレポートをとるとしよう。
もしかしたら、私の実験が飛躍的に向上するかもしれない。
〇月×日
バス滑落事故日
大量の人間を捕獲するために、旅行バスを狙って襲撃。
彼らの技術はすばらしいものだ。
思惑通り、バスを滑落させることができた。
残念ながら20名ほど死んでしまったが、それはそれで実験に利用することができる。
〇月×日
事故から1週間後
ついに、ついに、我が悲願の足掛かりを成功させた!
まだまだ問題点はあるが、同時に4人もの人間をDAYLIGHTに接続することができた。
肉体に異常がなければ脳抜きを行い、私の考えが間違っていなかったことを証明しなければならない。忘れもしない1969年12月の論文発表。学会を追放した老害共に一泡吹かせてやる。
◆保管室
<隠れる>または<忍び歩き>をしなかった場合、児山累の指示で実験素材を運ぼうとしていたミ=ゴと遭遇する。
部屋はひんやりと涼しく暗い。
什器がいくつも並び、どの什器にも銀色の缶が並べられている。
いくつかの銀色の缶の装置の一部が赤色に点灯している。
銀色の缶は表面に触れると、静かに蓋が開く。
中には人間の脳が入っており、ドクンドクンと脈打っている。
銀色の缶はすべて人間の脳だけが入っており、<医学>に成功すればまだ生きていることがわかる。
この状態で生きているという事実に探索者は得体のしれない恐怖が背筋を走るだろう。
SAN値チェック(1/1d3)
この銀色の缶はナンバリングされて保管されている。
実験失敗および生命停止している脳缶の装置の一部が赤く点灯している。
No.1~No.20とNo.25~No.29が対象である。
4日目に突入しているKPCがいる場合、KPCに対応するナンバーの銀色の缶が緑色の膜で覆われている。
この膜は中央管制室のミ=ゴを倒さない限り、剥がすことはできない。
◆解剖室
扉を開けると、いくつかの扉がある。
扉を開けた先のいくつかの扉には名前が書かれてあり、それぞれ手前からレントゲン室/X線室/解剖室がある。
レントゲン室とX線室には気になるものはないだろう。
解剖室は清潔に保たれており、壁に医療器具がたくさんある。
部屋の中央では今まさに人間から脳を抜き取り、銀色の缶に脳を収めているミ=ゴに遭遇する。
脳を抜き取られている現場を目撃した探索者はSAN値チェック(1/1d5)
ミ=ゴは施術に集中しているために、探索者にしばらく気がつかないだろう。
落ち着いて医療を行うことができる場合、医療技能に補正値として+20してよい。
資料室のミ=ゴ
STR11 CON10 SIZ13 INT12 POW11 DEX14
移動 7/飛行 9 耐久力12 DB±0
技能
ハサミ30% ダメージ1d6及び<組付き>
聞き耳25%
装甲なし
ただし貫通武器は最小ダメージ
正気度喪失 0/1d6
解剖室のミ=ゴ
STR08 CON12 SIZ10 INT13 POW14 DEX11
移動 7/飛行 9 耐久力11 DB±0
武器
ハサミ30% ダメージ1d6及び<組付き>
装甲なし
ただし貫通武器は最小ダメージ
正気度喪失 0/1d6
◆中央管制室
中央管制室へ向かう扉には電子ロックがかけられている。
電子工学または鍵開けに成功すると、パスワードが6桁の英数字であることがわかる。
持っていない場合は、仲間のミ=ゴが「お前たちにはわからないものだ、と人間が言っていた」と教えてくれる。
パスワードは「196912」で開く。
中央管制室は壁一面機械で埋め尽くされた部屋である。
あちこちにまとめられていないケーブルが散見する。
メインコンピューターと思わしき機械の前でぶつぶつと独り言を言いながら、データサンプルをとっている男、児山累の姿を見つけることができるだろう。
児山は探索者たちが入ってきたことに気がつくと、悲鳴をあげるだろう。
「どうやってここに入ってきた!いや、ちがう、そうだ、脳抜き!早く来い、脳抜き!何をしているんだ!」
腕輪を強く握り、自分が使役し操っているミ=ゴを中央管制室に呼ぼうとする。
ミ=ゴを倒していなかった場合、中央管制室に1d6ラウンド後に乱入してくる。
探索者たちが児山に近づこうとすると、情けない声を出して「来るな!」と叫ぶだろう。
すると、唐突にメインコンピューターが機械音声を流す。
「命令受理。これより侵入者撃退プログラミングを実行する。」
あちこちに散見していたケーブルが生き物のように脈打ち、鞭をしならせるようにケーブルが地面を打つ。
ケーブルに鞭打ちされると、感電ダメージが与えられる。
ケーブルは児山を守るようにして探索者を撃退しようとするだろう。
このコンピューターを見た仲間のミ=ゴは「私の同胞になんてことを…!」と激昂している。
探索者はコンピューターと同化したミ=ゴと対峙することになる。
中央管制室のミ=ゴ
STR20 CON18 SIZ20 INT13 POW15 DEX05
移動ー 耐久力19 DB±1d6
武器
ケーブル40% ダメージ1d6+1d6
1ラウンドに3回攻撃を行う。
装甲なし ただし貫通武器は最小ダメージ
正気度喪失 1/1d10
倒す手段は3種類ある。
・仲間のミ=ゴをメインコンピューターに3R触らせる。メインコンピューターはただちに停止するだろう。
・児山累の装着する腕輪を破壊する。腕輪の耐久力は6である。
・児山累の耐久力を0にする。
児山を生かした状態で『DAYLIGHT』を停止させた場合、児山は逃げ場もなく悲痛な叫び声をあげるだろう。
激昂しているミ=ゴが近づき、自身の壊れかけのハサミで撲殺する。
『DAYLIGHT』を倒さずに児山累を倒した場合は、攻撃を停止する。
ミ=ゴは探索者に感謝し、探索者の頼みをある程度叶えるだろう。
ミ=ゴは人体蘇生をすることはできない。
脳を抜かれた人間を元に戻すことはできるが、1週間もしないうちに生命活動を停止してしまう。
仲間になって同行していたミ=ゴが一生を共にし生きていかなければいけないという条件はつくが、1人だけ蘇生が可能である。
特に願いがなければ、山の下り方を教えてくれるだろう。
これからどうするのかを聞けば、故郷の者に迎えに来てもらい帰郷することを教えられる。
◆屋外
10人まで乗ることができる大型ワゴン車がある。
山の中を麓まで下りるため、<運転(自動車)>をロールしなければならない。
失敗した場合は、険しい山道でタイヤがパンクするだろう。
ミ=ゴから山への下り方を聞いている場合は<ナビゲート>技能を振らずに山を下りることができる。
聞いていない場合は<ナビゲート>技能を振り、失敗した場合は探索者は山の中を遭難するだろう。
さらに<幸運>を振り、成功した場合は地元の人間によって偶然にも救出されるが、失敗した場合は徐々に衰弱し死亡する。
山を下りた時点でエンディングを迎える。