Hacca no Nacca
シナリオ背景
◆シナリオ背景
児山累は脳学会の異端の医療科学者である。
複数人の意識集合体を編んで仮想ネットワークを構築し、肉体を失っても脳さえあれば生き続けることができるのではないかという着想の実現化を目指している。
思想が倫理に反するために学会から追放され、山奥で隠れるようにマウス実験を繰り返していた。
彼の持論が現実味を帯びたのは、ある鉱石の原石との出会いがきっかけだった。
散策しているときに打ち壊れていた祠のなかにこの原石がまつられていた。
この原石はミ=ゴに影響を与える周波数を一定に流し、原石を利用すればミ=ゴを操作することができる代物だったのである。
その後、この地に珍しい鉱石を求めて来訪したミ=ゴ達と協力関係になり、彼はこの原石の効果に気がつき利用していく。
児山累はミ=ゴのもつ宇宙的先進技術に着目し、原石で彼らを操り、ミ=ゴの生態解明から始めた。
このミ=ゴの生態解明のために利用され、捨てられていた個体がのちにKPCに協力をするミ=ゴである。
この個体は原石の周波数を受け取る機能がある部位を破壊されたために、児山累に操られることがない。
続いて、マウス実験から実際に人間を利用して実験を行うために探索者たちは巻き込まれる。
探索者はKPCと共に旅行をしており、乗員人数58名で、ある山岳部に向かっていた。
団体旅行にするのであれば、バスの乗員を探索者の知り合いにするのもいいだろう。KPの裁量に任せる。
しかし、乗っていたバスをミ=ゴの所有するテクノロジーのひとつである地震採掘装置によって山から滑落し、バスの乗員は児山累の実験動物として捕獲された。
探索者やKPCはネットワークに繋げる前段階の状態で保存され、肉体を保持した状態でも仮想ネットワーク『DAYLIGHT』に接続できるかの実験をされている。
『DAYLIGHT』はまだまだ未完成のため、描写できる時間やエリアは限られており、烏合の衆を再現することが困難である。そのため、例えば通勤ラッシュ時の電車の人混みを再現すること自体はできるが、同じ顔が並ぶことになる。
KPC達は実験装置の誤動作で強制的に目覚めることになる。
同じ実験室で目覚めたKPC達は協力して脱出しようとする。
その道中で、ボロボロに捨てられていたミ=ゴを発見・保護し、施設の概要を聞いている。
その後、KPC達は複数の人間がすでに脳缶になっているのを見つけてしまう。
探索者たちは無事だったが、カプセルのロック開錠にはミ=ゴの力を借りる他なく、保護したミ=ゴにカプセル開錠を託した。
このカプセルは外からの衝撃に強く、中からの衝撃に弱い。
開錠途中に、KPCは操られているミ=ゴに見つかり、再び実験装置に繋げられたのだった。
児山 累
異端の脳科学者
STR6 CON9 SIZ13 POW12 DEX6 INT18 EDU19 耐久力11
図書館65 自動車30 機械修理60電気修理70 ナビ50
説得75 医学85 オカルト55 コンピューター55
生物学81 博物学30
人類が生きている限り持ち合わせるあらゆる悩みの解決をするために奔走する科学者。その思想が行き過ぎた結果、今回の事件を生み出すことになる。
台詞一例
「お前たちは何もわかっていない!お前たちがいましようとしているのは、人類が老いも病も気にすることなく、誰もが平和に生きることが可能となる世界を壊そうとしているのだぞ!」
「漸く、人類の夜明けを目にしたというのに、私の実験が、私の、私のすべてが…」
ミ=ゴ
友好な協力者
STR4 CON5 SIZ6 INT18 POW18 DEX4
移動 ー 耐久力6
シナリオのバランスが崩壊しない程度の呪文をいくつか使えることにしてもよい。
探索者やKPCに混乱を与えないために人間に擬態している。だが、姿形は擬態できているが、言語が苦手でカタコトで話す。偶に故郷の言語を漏らす。
この個体の目的は児山累から同胞を救い出すことである。
6体いるミ=ゴの中で最も体が小さく、6体の中で唯一人間に擬態することができる。
本シナリオ内のミ=ゴ全てに言えることだが、数字に弱く、特に「1」と「7」を間違えて発音する。
中央管制室への扉のヒントを与えるために積極的にロールをする必要性がある。
◆簡易時間系列
・1969年12月
・バス事故発生4カ月前
・バス事故発生3カ月前
・バス事故発生2カ月前
・バス事故発生1カ月前
・バス事故発生
・バス事故10日後
・バス事故14日目
児山累(30)、脳学会から追放
山奥に隠れ住み、マウス実験を繰り返す
祠をみつけ、石を持ち帰る
ミ=ゴ来訪
マウス実験成功/ミ=ゴの生態実験/地下施設作成
ミ=ゴの生態実験一時終了/マウス実験、バス事故が発生するまで続けられる
動作不良によりKPC脱走/5時間後捕獲
探索者たち目覚める